2013年04月15日

青砥十『後輩書記とセンパイ会計、不浄の美脚に挑む』レビュー、の巻。

僕が青砥君と知り合った時、
彼はsleepdogと名乗っていて、
だから、未だに入手した本の作者名にある『青砥十』という表記を見ても、
「青砥……嗚呼、sleepdog君の事か」
と、ちょっとした脳内変換が必要になってしまう。

僕たちが出会ったのはお互い20代で、
2人とも小説を書いていて、
彼が主催する小説のイベントに僕が寄稿したり、
或いは、二人でコラボ小説を書いたりと、
それなりに切磋琢磨してきた間柄だ。

そのうち僕は、
いつもの癖が出て、
自分では坂本龍馬的だと好意的に受け取っているのだけど、
新しい世界を切り開きたくなって、
以前の人間関係を総て投げちゃう感じのやつがあって、
そうなって、
いつしかsleepdog君とも疎遠になってしまっていた。


それから月日は流れて2011年、
東日本大震災が起きて僕も被災したんだけど、
sleepdog君は僕が東北に住んでる事を覚えていてくれて、
確かトゥイッターだったと思うけど、
安否確認がてら、話しかけてきてくれた。

僕が消え失せてから、
おそらく5年は経過してる。いや、もっとかな。

それから交友が復活して、
実際に東京でお会いして、
少しだけど話もできた。

このエピソードだけでも分かると思うが、
彼は僕と違って、すごくいい奴だ。

そして、最近分かってきた事だけど、
彼はその交流のない期間の間に、
sleepdogではなくて、作家・青砥十になっていた。

着実に活動の場を広げているようだ。

podcastを始めてみたり、
珍妙な記事ばかり載るblogを書いてみたりと、
別の意味で活動の場が広がってしまっている僕とは大違いだ。

さて、そんな因縁浅からぬ青砥君が、
本をコンスタンスに出しているという。
同人誌という扱いになるだろうか。

せっかくなので、
ここで紹介しようと新刊ではなく、
シリーズ第1巻目となる『後輩書記とセンパイ会計、不浄の美脚に挑む』を
Amazonで注文して購入した。

IMG_20130412_140623.jpg

最近知ったのだが、漫画・アニメ調の表紙がついている小説は、
総じてライトノベルと昨今は呼ばれるらしく、
その分類だと、これもライトノベルという事になるのだろうが、
書き方よりも売り方に即しているその分類法を僕はあまり好まない。


それはさておき、
一通り、読んだ。

非常に懐かしい気持ちになった。

切り口から溢れる読後感が昔読んだsleepdog作品と同じ味わいだったからだ。

妖怪や怪異をモチーフにしていながらも、
ベースは青春恋愛小説で、
甘酸っぱい気持ちになったり、
不思議な気持ちになったりするのが心地良い。

モチーフとなっているのは文車妖妃という妖怪で、
『ガープス/妖魔夜行』や京極夏彦系の小説が好きならば
お馴染みだと思う。

『ゲゲゲの鬼太郎』実写映画版でしょこたんが演じていて、
その生足が話題になったのも記憶に新しい。

syokotan.jpg

本来は恋文を焼かれた女の怨念が変異した妖怪で、
恐ろしいはずなのだが、
何故か現代になると軒並み文系少女になるのが、興味深い。
おそらく、文系男子の憧れが多分に加味されているのだろう。

『後輩書記とセンパイ会計、不浄の美脚に挑む』を包むのも、
そうした文系男子の多くが抱える
「あの頃近づく事すらできなかった内気な少女」への仄かな恋心が
一文字一文字に織り込まれていて、
その情念たるや、まるで青砥君自身が文車妖妃の男性版みたいに思える程だ。

ゆるゆると、ふわふわと、
回を重ねる毎に味わい深くなるであろう本作を、
興味のある方には是非、お手に取って読んでいただきたいと思う次第です。

 『後輩書記シリーズ購入方法』
 http://fumichann.web.fc2.com/howtoget.html

これにインスパイアされて文車妖妃と同じ出生の謂れを持つ
塵塚怪王を主人公とした話を「ゆるふわ」ではなく「ガチキツ」で
書きたくなったのだけど、青砥君僕に発表の機会はもらえそうかい?


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【改造人間・高橋京希、今回の獲得経験値】
 Lv1 肉体力:0(通算7P)
 Lv2 精神力:0(通算11P)
 Lv1 容姿力:0(通算6P)
 Lv4 知識力:+1(通算43P)
 Lv1 ヒーロー力:0(通算8P)
 Lv5 趣味力:0(通算134P)

posted by きょうきりん at 15:56| Comment(0) | 漫画・書籍レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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