2015年05月20日

『魔狂キリン児』! の巻。


先日ようやく3回に分けて行われた
『魔狂キリン児』の発送総てが完了いたしました。
(「ほちい」と言ったのに届いてない!
という方おりましたらご連絡くださいね。
結構量があったので、抜けてる事もあると思います)

そこで今回はそれを記念して、
皆様から柔らかく要望のあった
「これってどういうシールなの?」という疑問に、
作者自ら書いてみる事にいたします。

私はこのブログで他の素敵なシールをご紹介し、
稚拙ながら解説めいた事もしていますが、
反対に『魔狂キリン児』を解説してくれる方がいないので、
ほとんど掟破りの暴挙に等しい行為でございますが、
よろしくお付き合いいただければと思う次第でございます。

さてさっそくですが、
そもそもどうしてこのステッカーを作ろうと思ったのか、
というところからなのですが、
これはもう、日頃の感謝をしたい、
という事が一番でした。

沙汰ブログを読んでいただいている総ての沙汰ニストの方は勿論、
ブログやTwitterを通じて様々な方と知り合い、
交流させていただいているのは、
何一つ取り柄のない私にとって、
大変光栄で、喜ばしい事なのです。

それに対して何らかの御礼を申し上げたい、
なら『沙汰ブログ』のノベルティみたいな感じで
名刺シールを作ろう、という考えに僕が自然と至ったのは、
皆様も想像に難しくない事と存じます。

そこから、シール作りが始まりました。

さてそういう想いからスタートはしたものの、
いざシールを作る、という事になると、
やりたい事がムクムクと鎌首を持ちあげて
私の創作意欲を刺激し始めました。

以前ブログに書いたかどうか記憶が定かではありませんが、
現在3つ程自分の中で作りたいシールのタイトルが存在し、
(『驚愕紳士烈傳』と『ステッカー帝国の復讐』、もう一つは秘密)
今回の企画とは無関係ながらも、
このタイトルたちが「そろそろ日の目を見たい」と圧力をかけてきたのです。

一方で、今回は名刺シールのような意味合いがある事から、
当然これまでに自分のパブリックイメージとして定着しておりました
キョウキリンのシール化も案として候補に挙がっておりました。

その辺をグルグル考えているうち、やがて、
キョウキリンを『驚愕紳士烈傳』か『ステッカー帝国の復讐(当初は『ステカア帝国の復讐』というタイトル案でした)』に組み込む事は出来ないか?
というアイディアが生まれ、
『驚愕紳士烈傳』は世界中の異人のシール化(以前エイプリルフールネタで描いた『森王ガイ』はそもそもこのシールシリーズのキャラクター)だったので、さすがに自分がそこに入るのはおかしい。
では『ステッカー帝国の復讐』に組み込もう、という流れになっていきました。

『ステッカー帝国の復讐』は、
アステカ帝国、インカ帝国、マヤ文明をモチーフにしたシールとして(発表する予定なんてないのに)企画していたシリーズです。

スタンパーズと呼ばれる先住民が暮らしている大地に、突如として二つの帝国(ステッカー帝国とシールド帝国)が次元の狭間から出現し、両帝国がその大地を巡って争っているという構図に、特別な力を持った少年『入間部アツム』が巻き込まれる、という物語です。

ここ最近のクリエイターズシールの流れや、シールコレクターの年齢の高さを分析し、大人向けのシールが求められている、という話は再三していましたが、今わかりやすくアダルトというテーマでシールが作られておりますので、今後はその先、よりハードなストーリー展開を持つ大人向けのシールが求められる、というのは想像に難しくない事でしたので、その辺を意識して作り始めたシリーズになります。
そうしたハードな大人向けを意識して作ったシールは必ず子供にも受ける、という信念もありました(とは言うものの、まったく発表する気はなかったのですが……ww)。

ストーリーや設定を考えているうちに妄想にも似た企画は膨らみ、広がり、そしていつしか、それが『魔狂キリン児』制作の現実味を帯び始めます。

まず最初に考えたのは、
あのキョウキリンというキャラクターは何故キリン男になったのか?
彼は本来、別の人間の姿があったのではないか?
という事でした。

その発送と『ステッカー帝国の復讐』のストーリーを当て嵌めていく事で、
『魔狂キリン児』は誕生したのです。

kirinji_sata.jpg

『ステッカー帝国の復讐』で基本的にシール化されるのは、
使徒(アパスル)と呼ばれる改造人間たちです。

『ステッカー帝国』と『シールド帝国(皇国にするかも)』は争いを続けていますが、
その中で先住民スタンパーズの言い伝えから発見した遺蹟による超古代文明の力で
改造人間を生み出す力を得ます。

使徒たちは脳改造まで施され、
それぞれ元になった人間の個性は残されつつも、
基本は各帝国に忠実な尖兵として、その莫大な能力を駆使して
人々に恐怖と混乱をもたらします。

『魔狂キリン児』もその一人です。
彼は元々普通の青年(16〜18歳ぐらいを想定)でしたが、
恋人のマヤをシールド帝国の奴隷商に攫われ、
彼女を救出する為にステッカー帝国の使途になる事を志願します。

先ほど、使徒を改造人間と書きましたが、
僕は子供の頃観た『仮面ライダー』の影響で、
改造人間は痛みと、哀しみの宿命を背負った存在だと考えています。
『キリン児』にもそれを背負わせたかった。

『魔狂キリン児』の足下には刺青髑髏(タトゥースカル)というキャラクターが描かれています。
彼は今現在、骨にされていますが、
元はスタンパーズの絵師『猿バドール・デイルフィ』という男で、
両帝国によって滅ぼされたスタンパーズ王国の復興を目論んでいます。

その為にはアパスルの絶大な力が必須と考え、
恋人を助けたいと願う青年に付けこみ、彼をそそのかして改造手術を受けさせます。
その途中、脳改造前に救出し、
『キリン児』は世にも珍しい、元の記憶を完全に持ったままの使徒となります。

改造途中で救出したため、
『キリン児』の顔右半分は、動物のキリンが醜く貼り付いた様な姿になってしまいました。

『キリン児』は青年期における衝動的な恋愛が元に改造されているので、
性的なモチーフを各所に散らばらせています。

頭部についているのはキリンの前足ですが、
臀部、或いは睾丸のようにも見えますし、そこから伸びた舌もどこか卑猥です。
尻尾は陰茎の如くそそり立ち、
キリン影(シャドー)は割礼前のペニスを連想させます。

また長く伸びた前髪はナルシシズムを表現し、
彼が自分の恋に酔っている事を示唆し、
手に持つ鏡は女性器を意識して作成しているので、
このシール一枚全体を通して「恋愛」と「性愛」、「純愛」と「自己愛」を描こうと試みました。

また、もう先ほどの名前で勘の良い方はピンときたかと思うのですが、
『猿バドール』はサルバドール・ダリが元ネタで、
彼の作品『燃えるキリン』が『魔狂キリン児』の出発点の一つになっています。

私は『ステッカー帝国の復讐』のもう一つのテーマとして、
世界中のあらゆるアートをシールの中に組み込みたい、
と思っておりまして、
今回はその中から敬愛する幻想の画家、ダリを選びました。
(ちなみに『キリン児』に対応するスタンパーズは、モディリアーニの絵がモチーフ)

さて改造され使徒となった『キリン児』は、
刺青髑髏と共に、『魔教皇エゴイス豚』の元へ向かいます。
知略に長けた髑髏の導きで、
首尾よく『エゴイス豚』の元に向かった『キリン児』ですが、
そこで恋人のマヤが『エゴイス豚』によって
ハクビシンの使途に改造され、
性奴隷として凌辱の限りを尽くされても尚『エゴイス豚』を求め続ける、
衝撃的な場面に遭遇してしまいます。

我を失った『キリン児』は暴走し、
破壊の限りを尽くしますが、
騒ぎを聞きつけた親衛隊に吹き飛ばされ、
行方不明となってしまいます。

一方で時を同じくして、
帝国から遠く離れた地方で、
突然空から少年が降ってきます。

少年は手にスタンパーズが秘宝と崇める『ウィツィロポチトリの太陽』という、
キーホルダーのようなアイテムを持っています。
そのアイテムには秘密があり、
傍若無人な力を奮う使徒をシールにして、使役する事が出来るのです。

不思議なアイテムを持った少年と、
記憶を失いすっかりキリンの姿になってしまった青年(キョウキリン)はやがて運命に導かれるようにして出会い、
それぞれの想いを胸に秘め、彼らの旅が始まります。

アツム少年が覚えているのは
謎の女性のこの言葉だけ。

「アツム、ノアの箱舟って知ってる?
私はね時々思うんだ。
あれは神様が私たちと動植物をコレクションしようと思ったんじゃないかって。
でもねアツム。
私たちは神様じゃないから、この世の総てをコレクションする事なんてできないの。
結局神様も、総てを集める事はできなかったのだから」

使徒をシール化してコレクション!
暗躍する第4勢力『コレクター』!
スタンパーズ滅亡の影に隠された帝国の闇!
キリン児とマヤの関係は?
アツムの正体は一体何なのか?

総ては復讐!
これは復讐なのだ!!

『ステッカー帝国の復讐』シール、今後の展開をご期待ください!

最後の方、解説でも何でもなくなってしまいましたが、
『魔狂キリン児』はそういうシールです。
鑑賞の参考にしていただければと思います。

尚、『キリン児』はいずれ完全版を作る予定です。

主に3つ修正したい部分があるのです。

一つは、色の塗り間違えがあるところ。
手の奥に見える部分なのですが、ここはプロテクターになっている筈が、
肌色で塗ってしまっておりますので、そこを修正。
目もプリズムを透過させたいかな。

それから、『魔狂キリン児』の文字の修正。
そもそもステッカー帝国の文字を創作して名前のところを書こう、
と考えていたのですが、そうなるとシールド帝国の文字も作らねばならず、
頭がおかしくなってしまいそうだったので、
今回はあきらめて巷で噂の創英ポップ体になってます(笑
この部分は別の案が浮かんだので、次回はそちらを採用する予定です。

そして、今度は裏面も作ろうと思っています。
やっぱり裏面ありきでシールですからね!

この3点を修正したい、という想いがあります。
続報などお待ちいただければと思います。

長々と書いてしまいましたが、
そろそろお手元に届いてあるであろう
『魔狂キリン児』が、斯様にして企画されたという事を
知っていただいて観るとまた違うかと思いますので、
是非参考になさってください。

そんな訳で、
こちらからは以上です。

posted by きょうきりん at 10:32| Comment(6) | 珍コレクター京(ビックリマン他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いいですね〜!『魔狂キリン児』私も欲しいです。

シールの企画や構想するのも楽しいんですよね。

キャラ名や裏書きの設定を考えたりするのもワクワクしてしまいます。

新しいキャラを早く見てみたいです。
Posted by キャスバル眠たい君 at 2015年05月20日 20:47
キャスバル眠たい君さん

『魔狂キリン児』!
お送りいたしますね!!

この件に関しては
制作についても書きたい事があるので、
次回また記事にしたいと思っております〜☆


Posted by キョウキ・カンバーバッチ at 2015年05月21日 09:58
有難うございます(^∇^)!

心待ちにしております。

お返しと言ってはなんですが現在プレゼントシール『沙汰語録シール』を作成しております。

完成しましたら送らせて頂きますm(__)m
Posted by キャスバル眠たい君 at 2015年05月22日 19:21
キャスバル眠たい君さん

おお!
お返し何て、そんなそんな。
『ロボトミクスシール』でいいですよ(笑

って、え!?
『沙汰語録シール』!?!?

凄く気になります!www
そして、ちょっと怖い気もします(笑
どういったものなんだろうwww

Posted by キョウキ・カンバーバッチ at 2015年05月23日 16:03
勿論ロボトミクスシールも完成しましたら送らせて頂く予定ですo(^o^)o

後程パソコン画像になりますがブログに掲載する予定であります。

あと『魔狂キリン児』が届きましたらブログに画像載せても宜しいでしょうか?
Posted by キャスバル眠たい君 at 2015年05月23日 17:21
キャスバル眠たい君さん

どひゃー!
ちゃんと買いますから!ww

『キリン児』是非
画像使って下さいね!

よろしくお願いいたします☆

Posted by キョウキ・カンバーバッチ at 2015年05月24日 10:18
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