読んだ本の感想を『沙汰っ』に書くなんて、
珍しいとお思いの方もいるかと思いますが、
それにはちょっとした理由があるのです。
この本、『「ヤミツキ」の力』は(一風変わった形式の)共著なのですが、
その共著のうちの一人、廣中先生ではない方、
遠藤智樹さんは、僕の友達なのです。
せっかくなので、今話題のステルスマーケティングを『沙汰っ』でもしてあげようと
ふいに思ったのが今回ブログに書くきっかけの一つでした。
【業務連絡】
ステルスマーケティングなので
気付かれずに書くのが一番いいらしいのですが、
僕は嘘をつくのがド下手なので、
思慮深く寛大な『沙汰ニスト』のボーイたちは、
聞かなかった事にしておいてくれよな。
さて、冗談はさておき、本書の感想を。
その前に、遠藤さん事wodさんの人物像についてちょっと触れておきます。
何かご本人を知っていると、
凄くこの本を書きそうな気がするんですね。
お会いした時はいつも目をキラキラさせて、
どんな事柄も、自分のフィルターを通して話す。
僕のように始終どんよりした目つきをしていたり、
或いは、自分の好きなこと、興味のある事にだけ目を輝かせるタイプとは明らかに違う。
本書の言葉を借りるらなら、
人生そのものに「ヤミツキ」になっていて、
ありとあらゆる事柄を楽しんでいるようにも見える。
多少、氏がより「ヤミツキ」になっている事柄からの引用が多くなって、
時折何を言っているのか判らなくなる時もあるが、
本当に楽しそうに話すので、
何だかそれすらも許容できてしまうような雰囲気の持ち主。
かねてから、
この人の引き出しはまだまだありそうだぞ、
と思って接していたので、
そういう意味でも、この本は興味深かったのです。
サインも貰っちゃったvv てへ。
さて。
『「ヤミツキ」の力』ですが、
本書の大きなテーマは、帯に端的に書かれている通り、
一つのことに詳しくなる、上達する、極める……
人間の魅力の源は「ヤミツキ」にあり
そのパワーを最新の科学から徹底解剖!!
している本なのです。
本来『ヤミツキ』はあまり良い言葉ではないのですが、
そういう良い意味ではない言葉が
例えばCM何かで使われると、そもそも持っていた意味が丸くなるという事は良くあって。
「ヤミツキ」になる味。
なんかもそうだし、
後は例えば「頑固」。これも悪い言葉だったのが、
「頑固」職人の作った●●。
みたいな使われ方をすると、実直に技を極めてきた人の作った商品に思えるから不思議ですね。
言葉はどんどん意味を変えていきます。
むしろ現代では「ヤミツキ」は、悪い言葉ではなく、
ほぼ「虜になる」に近い用いられ方をしているのかなという気はしますが、
ある意味で、本書はまるまる1冊使って、
「ヤミツキ」という言葉に、新たな意味を与えようとしている
ようにも見受けられて、文章を書く僕には興味深かったです。
何故シンプルに「夢中」や「熱中」ではいけなかったのか?
そんな事も思うのですが、
本書を読めばそれも見えてきます。
「夢中」以上の感覚を常日頃から著者の方々は感じておられて、
それをどうしても世の中の人にわかってほしい、
しかし、「夢中」じゃ違う。ピッタリにも思えるけど、
それでは弱いのです。
むしろ、「ヤミツキ」ぐらい、病んでるぐらいの言葉を使って表現した方が現代では丁度いいのでは?
という気持ちが伝わってきます。
思えば、「ヤンデレ」なんて言葉が普通に(ネットでは)認知されてる時代ですものね。
本書はその「ヤミツキ」とはどういうものかを考察しつつも、
最後まで読み終わると、凄く元気になる本なんです。
僕は結構、今の世の中は「ヤミツキ」になり辛い時代かなと思っています。
今の文明を高度と見るかどうかは意見の分かれるところでしょうが、
物が溢れ、貨幣という本来は存在していなかったものが、物の価値を決めてしまう時代、
生活そのものが、かつて熱中したRPGのようにシミュレーション化してしまうと、
人は急激に冷めてしまうような気がするのです。
「これは熱中できますよ!」
「これは面白いですよ!」
「これはいい曲ですよ!」
「あの映画は日本人なら全員感動!」
TVやCMが声高に言うものの中に、『ヤミツキ』になれるものが潜んでいるとは思えません。
そういったものに囲まれてしまうと、
正常な「ヤミツキ」を人は持てなくなる。
シミュレーション化した世界では、
ありとあらゆる総てに意味があるように思えなくて、
逆に何か一つの事、例えば、それだけは確かに自分がしている事なので、
セックスに溺れてしまう、セックス依存症や、
脳の感覚を麻痺させるアルコールやタバコへの中毒……
そういう良くない「ヤミツキ」になりがちなのかなって思うんです。
(↑この辺『「ヤミツキ」の力』ではなく僕の意見なので勘違いしないでね)
本書では勿論、そうした依存症にも触れつつ、
それでも尚、「ヤミツキ」を肯定していく。
何故なら、それは人生を豊かにし、
ひいては人類を発達させる何かをも生み出していく力になるのだから。
なんなら僕はもう一つ、この「ヤミツキ」に別の意味合いを持たせたい。
『闇』と『月』で「ヤミツキ」はどうだろう?
何も楽しみのない人生とは暗い闇夜のようであるが、
何かに夢中になる、病み付きになる事があれば、
その暗い道中を月明かりが照らしてくれる。
人生は一つの指針を与えられ、人は、その方向に真っ直ぐ進む事が出来るのだ。
何も難しい本じゃないのです。
アニメやゲーム等判りやすい例を通して、
「ヤミツキ」がどういうもので、
それを持つ事がいかに素晴らしい事であるかを教えてくれる。
今はこんな、先行きのわからない不安な時代だからこそ、
楽しく生きる術を身につけるべきなのかもしれません。
そういう意味でも、本書はそのとっかかりに最良の1冊だと思います。
読み終わった後、
元気になる。
そんな素敵な本です。
是非、お手にとってお読みください。
Amazonでも買えます。
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あ。このブログはアフィリエイトとかやってないので、
上から買っても僕には1円も入らないから、安心して!!!vv
最後に一つ苦言を呈すならば、これを。
もしも帯で『もしドラ』を意識してるんだったら、
そこに人を「ヤミツキ」にさせる力は、もう残ってないと思いますよvv
お後がよろしいようで。
さて、何を隠そう、次回のネットラジオ『沙汰っ』では、
ゲストに『「ヤミツキ」の力』を発表された遠藤智樹さんをお迎えして、
その人物像に迫ってみたいと思います! お楽しみに!!!


